人気のサイクルスポーツ。サイクルロードレースなどをはじめとする競技スポーツから、ゆっくり景色や食べものを楽しむサイクリングまで様々あります。そんなサイクルスポーツの魅力を、プロフェッショナルコーチの青山剛氏の視点で毎月発信していきます。



Vol.17「乗る前にやろう!3分間自転車スイッチエクサ!」


ビアンキアンバサダーの青山剛です。
昨年から始まったこのコラムでは、サイクルスポーツの魅力や運動効果、そしてその正しい方法などをプロフェッショナルコーチの視点で紹介しています。前回はロードバイクに乗る際の効率のよいペダリング(三角ペダリング)について紹介しました。今回はその三角ペダリングがよりしやすくなる乗る前に「3分」で出来る、自転車用体幹スイッチエクササイズを紹介します。

Vol.15「体幹で乗る!正しいフォームはコレだ!」



■体幹スイッチエクササイズとは?

私はスポーツを上達させるための定義として「3S」を推奨しています。ストレッチ→スイッチ→スポーツ、の順でトレーニングを行うことなのですが、自転車でもとても有効です。このスイッチとは体幹主導の動き=疲れづらい効率の良い動きを誘発するためのエクササイズです。今回は前回紹介した三角ペダリングをより効率よくさせるための自転車用スイッチを紹介します。ストレッチについては下記過去記事をご参照ください。

Vol.9「サイクリストはカラダが硬い?!」~ストレッチで楽チンライド!前編~   
Vol.11「サイクリストはカラダが硬い?!」~ストレッチで楽チンライド!後編~

           
     

①踏みつけ

まず、写真のように自転車をローラー台に固定するか、動かない手すりや壁などを利用して、ハンドルか手すりなどをしっかりと握ります。このハンドルをしっかり握る、引くことが以前も書きましたがとても重要です。

まずは①の踏みつけです。膝のお皿の裏、母指球が一直線になるイメージで真下に足を地面に踏みつけます。この時、お尻下あたりでグッと踏み込む感じです。左右各20回ずつ丁寧に行いましょう。




②引きづり

次に引きづりです。真下に踏み込んだ足を後ろに引きづるのですが、この時、母指球裏についたガムを地面に擦り付けるイメージです。ふくらはぎではなくお尻下(付け根あたり)を使ってグーっと引きづります。左右各20回ずつ丁寧に行いましょう。




③引きつけ

②で引きづった足の位置から、最後は膝をハンドルバーにぶつけるイメージで足を引きつけます。この時、ハンドル(もしくは手すり)をしっかりと引く重要さが分かると思います。しっかりと引くことで腹筋(腸腰筋など)を動員することが出来ます。グッ、グッと勢いよく左右各20回ずつ行いましょう。





1~3まで左右各20回ずつ行っても3分ほどになります。面倒臭いかもしれませんが、乗る前に行うことで、ただ乗っているだけより数倍ペダリング効率が上がりますので、ぜひお試しくださいね。

*ローラー台を使っての様々なドリル練習方法は書籍「レースで勝つための最強トライアスロントレーニング(青山剛監修)」をご参考ください。



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■青山 剛 (あおやま たけし)

元トライアスロン日本代表。その後コーチに転身しトライアスロン女子五輪代表を輩出。現在はプロフェッショナルコーチとして競技者から子ども、シニアまで幅広い層にトレーニング指導を行っている。全国で講演、セミナー、教室なども開催中。著書多数。国内唯一のビアンキブランドアンバサダーとして、正しいサイクルスポーツの普及発展にもあたっている。